2023/10/17 21:06

1960年代から長い間使用されている
英空軍の名品
”Cold Weather MK3 Jacket”
の初期のデティールを1980年製と
2003年製の同サイズの物と比較
します。
1960~80年代初期は生地やボタン
の色、ジッパー以外はほぼ同じ
デティールです。

グリーンが1980年製、
グレー味がある方が2003年製、
生地は1980年製の方が薄く軽く、
高密度、裏地は同じような
素材感。
よくMK3はベンタイルと言われ
ますが、表地は高密度のツイル
でベンタイルではありません。
以前、詳しいイギリス人に聞いた
所では裏地やフードはベンタイル
だそうです。
表地と裏地の間には空気の層で
保温力を高めるためメッシュ素材
が挟まれた作りになっています。

左袖のポケットが初期は形が違い、
五角形で中綿は入っていません。
この後は四角で中綿無しから、
四角で中綿有りに変わっていきます。



袖先は1980年製のモデルにはマチが
あります。
また縫製もシングルニードルで手間
がかかっています。


襟の芯地も古い物はテーラードの
ジャケットに使用されるような
良い感じの物が使用されています。



ボタンも違います。


ジッパーは何種類もありますが、
1980年製はNZ、2003年製はYKK
が使用されています。

1967年製の明るいグレーには
NZタイプで何も書かれていない
タイプ、
1969年製のグリーン最初期には
1980年製と同じNZシッパーが
使用されていました。
その後もririやYKK等多くのタイプ
が存在します。
※今回、1967、1969年製の画像は
載せていません。



タグの位置や数が違います。
また、
2003年製はジッパーの下
にループが付いています。

どちらも裾のコードが縫い
付けられたままですが、
ステッチを外すと裾を絞る
事ができます。
なぜかユーズドでも外され
ていない物の方が多いです。



1980年製は反対側の下に
ボタンが1つ付きます。